いきなりですが、私は「異汗性湿疹」という疾患持ちです。
おそらくこの湿疹持ちの人は、「異汗性湿疹」という名前を聞いただけで腹が立つのでは?と思うくらい、厄介な湿疹です…。
私はもう20年位この湿疹と付き合ってます。
が、完治はしないまでもここ数年で自分の中では劇的に良くなっているので、同じ症状のある方に少しでも良くなって欲しくて書きます。
正直これ書きながら涙出てくるくらい長い道のりでした…。
読みたい目次をクリック!
異汗性湿疹とは?
汗腺から出る汗の出口(角質層)から汗が体外に出ることが出来ず、汗が皮膚内に溜まってしまうことによって出来る湿疹のこと。
汗疱(かんぽう)と言われることもありますが、厳密には違うものだと皮膚科のお医者さんには言われました。
手足に小さな水疱となって出来ることが多いです。
足にできた場合、皮膚科では水虫と間違われることも多いよう。
水虫とは全くの別物ですので、治療方法も違います。注意しましょう。
私と異汗性湿疹の歴史
異汗性湿疹と戦う日々の始まりは突然でした。
中学生の夏、左手の指の間に数個の水疱ができたのが始まり。
それからは、指に小さな水疱ができ、掻いては潰れ、1週間ほどかけては乾いて治り、治ったと思ったらまた水疱ができ…の永遠ループ。
皮膚科には中学生の頃から今までに20件くらいは行ってます。
名医を調べて遠くの病院へ行ったことも何度かあります。
でもどこの病院に行っても「この湿疹は体質だから治療法はない、ほんとに治りにくい」としか言われず。
薬は大体がステロイド薬と抗ヒスタミン剤(痒み止め)でした。
「紫外線治療でもやってみます?多分効かないと思うけどね」なんて言いやがる医者に本気で腹を立てたこともあります。
学生時代は、ペンを握るのもつらい。
爪も変形するし、うつりはしないけど見た目も恥ずかしい。
看護師として働いてた時は特に毎日が地獄だった…。
医療用手袋は蒸れて湿疹がひどくなる。
一日中手を洗わなきゃいけない仕事だから、荒れてよけいひどくなるし、何より石けんやアルコールがしみて死ぬほど痛い…!!!
ひどい時は夜中中掻きむしってしまって朝起きたら手が血だらけなんてこともあった。
親やだいちゃんが心配して言ってくれる「掻くんじゃない」が負担になるくらい辛かった。
「掻いたらひどくなるから掻くな」と言われても、痒いものは痒い!
どうしようもなく痒い!!
「誰も私の気持ちなんてわからない。こんなんならもう指なんて要らないよ…!」と思うくらいずっと辛かった。
そんな異汗性湿疹を治すためにやったこと
極力刺激を与えないようにする
・食器を洗うときは毎回ゴム手袋(すでに水疱があるときは悪化するので綿手袋の上からゴム手袋)
・シャンプーはノンシリコンのもの(一時期は牛乳石けんで髪洗ってた)
・お風呂に入る時も手は出来るだけ濡れないようにゴム手袋にガムテープ。
・手洗いは石けん使わず水のみ。
異汗性湿疹を治すための体質改善
皮膚を保つためにはビタミンが必要。
中でも異汗性湿疹には「ビオチン療法」が有効。※この後詳しく説明します。
その他
・体温が上がると痒みがひどくなるため、痒みがひどいときは凍らせた保冷剤を握る。
・銀歯(歯の詰め物)を全て撤去した。
どうしても治したくてネットを漁っていて、「金属アレルギーの人が銀歯に含まれるパラジウムが少しずつ体内に入ったことで、湿疹が起きている可能性がある」という記事を目にしたため。
皮膚科に行って金属アレルギーテストをしたら、私はパラジウムにアレルギーがあったので、半年間かけて8本の銀歯をすべてセラミックにした。(70万円かかりました…)
金属アレルギーが原因の人は、チョコや豆類などの食品に含まれる金属が原因となって湿疹が出る人もいるみたいです。
なので異汗性湿疹が治らず苦しんでる人は一度金属アレルギーテストを受けてみることをお勧めします。
私が実際に異汗性湿疹に効果があると感じた方法
上記のように、私はこの忌まわしい湿疹を治すべく、時間もお金もたくさんかけてきました。
その中で、とくに効果があったと感じているのはビオチン療法と刺激を与えないことです。
刺激を与えないためにしたほうがいいこと
生活の中で手に刺激を与えないためには、綿手袋とゴム手袋は必須です。
綿手袋は消耗品なので、100円均一で買うよりも量が入っていて安いものをネットで買ったほうが良いですよ!
私は湿疹が落ち着いている今も、いつひどくなるかわからないのでこういう手袋は常備しています。
シャンプーに関しては、ノンシリコンならわたしは大丈夫でしたが、食器用洗剤はダメだったので台所ではゴム手袋使用です。
専業主婦の方で家族の協力が得られない場合、食洗機を買ってしまった方がストレスがないかもしれませんね…。
今はだいちゃんが洗い物はしてくれてますが、私も時短のためにはいつか欲しいなと思っています(;^_^A
保冷剤は小さいものの方が指には当てやすいので、DAISOにあるような小さくてガチガチに固まらないタイプがおススメです。
\こーゆうの!!/
次に一番試してみてほしい「ビオチン療法」に関して詳しく説明します。
異汗性湿疹に効く「ビオチン療法」
哺乳類では生合成ができないため、食品から摂取するしかない水溶性ビタミン。
腸内細菌によっても合成されますが、その合成量だけでは必要量を維持できないと言われています。
ビオチンは、補酵素としても働き、その酵素反応は糖新生、分岐鎖アミノ酸、脂肪酸合成、エネルギー代謝などに関連しています。
他のビタミン同様、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。
このビオチンが欠乏すると、主に「 掌蹠膿疱症、急性・慢性湿疹(アトピー性湿疹・異汗性湿疹湿疹など)、 尋常性乾癬、ニキビ、 花粉症」になりやすいとされています。
上記の通り、異汗性湿疹のみならず、アトピー性皮膚炎の方などにも効果があるんですね。
湿疹以外にも、モデルさんがビオチンサプリを飲んでいたりと…とにかく肌に良いことは間違いなさそうです。
「ビオチン療法」に必要なもの
①ビオチンサプリメント
まずは高濃度のビオチンを含むサプリメント。
実は日本製品では高濃度のビオチンサプリメントはなく、ドラックストアや薬局で扱っているものは濃度が低いので効果が期待できません。
他メーカーで含有量が5000mcgのものもありますが、含有量10000mcgのこちらの商品がオススメです。
②強ミヤリサン
ビオチン療法のちょっと厄介なところは、ビオチンを多く摂取すると、そのビオチンをエサにして増殖する腸内細菌が存在すること…。
そのため整腸剤も同時に服用する必要があります。
整腸剤にも色々ありますが、酪酸菌が含まれるこのミヤリサンという整腸剤が最も腸内細菌バランスを安定させてビオチンの吸収を高めてくれるそう。
ちなみにミヤリサンは、1日5錠×3回飲むので、多めに購入したほうがいいです!
③ビタミンCサプリメント
ビタミンCにはビオチンの吸収力を高めてくれる作用と、免疫を安定させる働きがあります。
ビオチン不足によって乱れた免疫バランスをより早く回復に導いてくれます。
通常はビタミンCの一日の所要量は100mgですが、ビオチン療法では1000mgを目安。
これを食品から摂取することは難しいので、サプリメントを利用しましょう!
ビタミンCのサプリは何でもいいのですが、飲む量が少ないほうが楽なので私は1錠で済むタイプのものを選んでいます♪
噛むタイプらしいのですが、私は噛んでませんwww
他のサプリと一緒に水で飲んでます!
「ビオチン療法」のやり方
やり方といっても簡単なのですが(;^_^A
①ビオチンサプリメント1錠
②ミヤリサン錠5錠
③ビタミンC1錠
これを1日3回必ず飲むだけ!です。
必ずというところが大事です。
「ビオチン療法」のデメリット
・即効性はない
上記で必ずというのが大事と書きましたが、ビオチン療法は長期間を要します。
即効性がないので、効果が出ないなとすぐにやめてしまっては意味がありません。
実際私も数年前に始めたときは、1か月程で「どうせこれもダメなんだ」と挫折したことがありますが、旦那さんの協力もあって毎日飲む事を今では1年以上続けられています。
・維持費がかかる
短期間で効果が出る治療じゃないので、数か月~数年続けることを考えると結構な出費になります。
今回紹介した安いものでも、1か月にビオチンが1000円前後、ミヤリサンが500円前後、ビタミンCが200円前後…トータルでは1700円くらいかかる計算ですね。
「ビオチン療法」のメリット
・異汗性湿疹が出る頻度が減った。…以前は休む暇もなく治ったらまた新しい水疱が出来てましたが、治ってからまた出来るまでに1週間以上時間があくことも増えてきました!
・異汗性湿疹が出たときの痒みがかなり楽になった。
・湿疹が傷になってしまった後の治りが早くなった。
写真を載せるのでグロテスク苦手な方注意です!!平気な方は見てみてください。
ビオチン療法始める前の私の手(湿疹潰れて乾いてきたくらいの時)
ビオチン療法を毎日続けて1年半の現在の私の手(同じく潰れた後の回復期)
辛さレベルを10段階にするなら、ビオチン飲み始める前が10、今は4って言える。
以前と比べて断然生活が楽になりました。
毎日サプリを飲むのは面倒、維持費がキツイ…そんなことはどうでもいい、と思うくらい異汗性湿疹はツライものです。
少なくとも私にとってはそうでした。
きっと同じように悩んでる人もいると思うから、まずは試してみてほしい。
あなたのその手(足)の痒みが少しでも良くなりますように願いを込めて…。
カプセルタイプが苦手な人は、タブレットタイプもありますよ!